ＧＶ−ＭＰＥＧ２／ＰＣＩを使ったＤＶＤのＴＶ出力続編です。今回は２ヶ国語と字幕についてやります。例によってここで扱うのはＣＳＳによる暗号化のかかっていないＤＶＤとします。一応(^^;。

　まず２ヶ国語について。これについてはかんたんに対応できました。

　上記のようにグラフを作成し、スプリッタの出力しているオーディオストリームのうちから目的のものを選んでつないでやればいいです。ただ、ＰａｎａｓｏｎｉｃのスプリッタはＶＯＢの構造によってはハングアップすることがあるようです。このスプリッタはMotionDV STUDIO 3.0JLEに付属のものです。ＤＶＤライターによく添付されているので、ドライブを購入する際留意しておくといいでしょう。
　この構成が使えない場合はMultiVobSourceフィルターを二つ同じものを登録し、それぞれの出力をMediamaticsとLigosのスプリッタに通し、ビデオをMediamaticsのスプリッタから、オーディオをLigosのスプリッタから取るという方法がありますが、ドライブのアクセス速度の物理的制限からデータ転送が間に合わず映像が乱れることがあるようなので、ここでは割愛します。
　MultiVobSourceフィルターが入手できない場合は、I-Media Multiple MPEG2-Sourceフィルターで代用できるようです。これはＮｉｍｏのコーデックパックに含まれているらしいです。

　続いて字幕について。結論から言うとまだ成功していません。
　とりあえずＰＣ上での字幕表示の実現を目指し、まず最初にためしたのはVobsubを使った方法でした。２．０７〜２．０９に付属のDirectVobsubはGraphedit上で使うとき、登録すると画面上のフィルターのプロパティが見れなくなるという不具合がありますので、Graphedit上で使うときは２．０６を使ってください。改良版のVobsub2.06a i-VTがお薦め。Vobsubの使い方についてはＶＯＢ２ＭＰＥＧが詳しいのでそちらを参照してください。
　VobsubでDVDの*.ifoファイルから字幕インデックス(*.idx,*.sub)を作ってからグラフを作成します。

　見てわかるとおりDirectVobsubフィルターはデコーダの後ろに挿入されています。したがってＴＶ出力にこの方法は使えません。また、ＤＶＤによってはうまく字幕インデックスを作れないことがあるようです。テスト用に借りたＤＶＤでは字幕のタイミングなどがおかしくなってしまいました。
　次に謎のフィルター、DVD Navigatorを使った方法を試してみました。

　上記のようにグラフを作成し、実行するとあたかもソフトウェアＤＶＤプレイヤーのように再生できます。ただし画面の拡大縮小はそういうフィルターを入れないと出来ません。

　この場合字幕や音声の切り替えはＤＶＤ側のメニューで選択することになります。DVD Navigatorフィルターのプロパティを開き、メニューを呼び出して音声や字幕の有無を選択します。
　このグラフを改造して、ＴＶ出力に挑戦してみました。

　実行すると次のようなメッセージを出してGrapheditは止まりますが、ＴＶ画面のほうは動きつづけています。ただし動きはがくがくで、音声は出ません。

　借りている字幕付きＤＶＤは最初にメニューを表示するタイプなので、字幕が表示できているかどうかは確認できていません。
　オーディオデコーダの出力をGV-MPEG2/PCIから適当なAudio Rendererに替えると、映像もちゃんと表示され音声も出ますが、やはり上記エラーを出してとまってしまいます。
　とりあえず、私はここまでです。ここから先は各自挑戦して、成功したら知らせてください。よろしくお願いします。

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